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前回はIEA「Global Energy Review 2020」を元に世界のエネルギー需要の動向について解説いたしました。
そして今回は、同じくIEAの「World Energy Investment 2020」から再エネ投資におけるコロナの影響についてご紹介いたします。
【エネルギーに影響を与えるコロナ①:IEA報告書】
2020年5月27日(水)に出されたIEA(世界エネルギー機関)の報告書「World Energy Investment 2020」では、コロナの影響によって世界的にエネルギー関連の投資が落ち込むと予想しています。
2020年のエネルギー関係の投資は前年比マイナス20%という大幅な減少に転じる見込みです。新型コロナ前の予測では、2%の微増と見込んでいたので、この結果は非常に厳しいと言えます。この減少の要因は「新型コロナウイルスによる影響」とみて間違えないでしょう。
↓世界のエネルギー関連向け投資額
セクター別の投資では、石油とガスが3割以上、石炭が15%の減少と大きいですが、電力は10%、エネルギーの最終消費と効率化はマイナス12%と影響は小さくありません。
↓2020年投資額(推定)と2019年投資額の変化:エネルギー関連セクター別
IEAでは「再生可能エネルギーは来年度以降の投資が回復傾向であるが、CO2の持続的な削減を支えるためには全く足りない」と懸念を表明しています。
事実、エネルギー需要の減少がCO2削減につながり、再生可能エネルギーの相対的な割合を高めましたが、本質的な温暖化防止のためには、各国の政策対応が必要です。
日本国内に目を向けてみても、COP25で化石賞を受賞した経緯もあり、環境省を筆頭に再エネ化・CO2排出低減を進めていく必要があり、太陽光発電を中心とした再エネ設備の拡大は今後も盛り上がっていくものと考えられます。
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